最近のベストセラー小説の多くは、ケータイ小説から輩出されているのをご存じでしょうか?若年層の活字離れが進み、一般の文芸誌が悪戦苦闘しているのを尻 目に、ケータイ小説の05年度の市場規模はなんと46億円超!07年上半期(06年12月〜07年5月)の文芸作品売り上げトップ10中の5作品を占め、 映画化される作品も次々と誕生しているのです。
ケータイ小説とは、携帯電話で執筆された小説(電子書籍)のことで、主にケータイ上のサイトで掲載されています。ケータイSNSの普及により、誰でも気軽 にケータイ小説を発表することができるため、今や何百万もの作品が発表されています。ケータイ小説ブームを作ったケータイSNS「魔法のiらんど」は中高 生を中心に会員数500万人以上、単行本30冊を出版、累計販売部数500万部超という盛況ぶり。
ケータイ小説が人気の理由は、メール感覚で読めること、そして書き手の多くが20代の女性であることから、「少しだけ年上の先輩の体験談」としてすんなり 心に入ってくるところが大きいようです。そしてサイト内の掲示板などに、読み手が感想や作家への要望などを書き入れることによって、「作品を一緒に創り上 げていく」という読者参加型の感覚を持てる点にあるようです。
一部では「レベルが低く、とても文学とは呼べない」との批判の声も挙がっていますが、ちょっとした空き時間に、どこでも手軽に読めることから、今後、読者層はますます広がるでしょう。
※参考:ケータイ小説総合サイト魔法の図書館 HP http://ip.tosp.co.jp/
livedoorニュース HP http://news.livedoor.com/
Infoseekニュース HP http://news.www.infoseek.co.jp
R25 ほか
山谷と言えば、日雇いの労働者で沸き返る、庶民的で活気のある街として知られてきました。その山谷がここにきて変わりつつあるといいます。
山谷は東京の下町、南千住から東浅草にいたる地域一帯の旧地名。ここに集まる労働者のほとんどが建設土木に従事する日雇いで、一帯に軒を連ねる簡易宿泊施 設を定宿にしていました。その多くが長期滞在者だったため、常に満室状態だったといいます。それだけに一般のサラリーマンや旅行者は泊まりにくい雰囲気が ありました。
ところがバブル崩壊以降、建設土木の需要が減り、山谷に暮らす日雇い労働者の姿も少なくなって、宿側も変化せざるをえませんでした。今山谷の宿の客は、安 宿を求めてやってくるビジネスマンのほか、外国人、若い女性にアニメの同人誌やフィギュアを求めるいわゆるオタク族にシフトしつつあります。
ひとつの転機は日韓共催のワールドカップ。外国語のホームページなどを使って積極的に情報発信をしたことが、安宿を求める海外のサッカーファンの目に留ま り、外国人客の増加につながったようです。海外のメディアにもたびたび登場し、宿のなかには9割以上が海外からの客というところもあるようです。
一方、山谷はオタクの聖地と知られる秋葉原に近いことから次第にそのベースキャンプとしての存在感を増していきます。毎年「東京ビッグサイト」で開かれる 「コミックマーケット」(コミケ)の時期になると、国内はもとより海外からコミケファンがこの山谷の宿の予約を埋めるといいます。彼ら、彼女らは好きな漫 画やフィギュアを手に入れるために、安い山谷の宿を利用するのだそうです。
客層の変化に伴い宿の設備や内容にも変化が起こっています。かつては1部屋に複数の客が泊まるドミトリー式が多かったようですが、今はシャワーや風呂付き の個室が主流。無線LANなどのIT機能も充実し、一般のビジネスホテルと変わらない宿も増えています。1泊1000円ほどが主流だった時代に比べれば、 宿泊代はずいぶん上がってしまいましたが、それでも2000円台後半から3000円台前半と格安。
安くて清潔で便利とあって、最近では地方の女子大生の就職活動の宿として、あるいは若い女性が観劇や観光の宿として利用するケースも多くなっています。
一方で、高齢化により、働けなくなった労働者が生活保護を受けながら数年にわたり生活しているケースが増えているのも現実で、山谷は日本の高齢化とIT化、オタク文化、お一人様市場という、日本の消費構造の今を如実に映し出している場でもあるようです。
※参考:フジサンケイ ビジネスアイ HP
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200708160038a.nwc
マイコミジャーナル HP http://journal.mycom.co.jp/
フジサンケイ ビジネスアイ 本紙 ほか
日本は長らく、「水と空気と安全はタダ」と言われてきましたが、そのうち安全も水もタダでは手に入らなくなってしまいました。もちろんいずれも経費はかかっていましたが、そのコストが諸外国に比べると非常に安価であったことがその理由です。
その水と安全に加え、最近ではいい空気にコストをかける動きが広まっています。
昨年夏の甲子園を沸かせた早稲田実業の優勝投手、斉藤祐樹選手が「酸素カプセル」を使って疲労回復を図っていたことが大きな話題となりましたが、一般市場でもこの酸素を使った商品やサービスは増えています。
酸素カプセルを持てない人のために、リフレッシュ効果の高い酸素を提供するのが「酸素バー」。すでに全国各地に存在していますが、なかでも東京を中心に展開する「O2ヴィーナス」は、足ツボマッサージやリフレクソロジーなどに酸素吸入を加え、まさに心身をリフレッシュする施術を取り入れています。
もっと手軽に酸素を取り入れたいという方のために家庭向け酸素用品も充実してきています。飲料メーカーでは、酸素入りの機能性飲料が続々と登場、コンビニ やスーパーの棚の一角を占拠しています。もっと身近に酸素を置いておきたいという人には携帯の酸素発生器もあります。FTCでは、専用ポットにパウダーと 水を注ぐだけでそれぞれ5分、10分の酸素吸入が可能な「携帯用酸素発生器Vitaria 1000と2000」を発売、各ネット通販で人気上位を占めています。
いい空気、健康的な空気を求める市場の広がりは、家庭やオフィスをはじめさまざまな空間に求められています。その代表的機器が空気清浄機。花粉症の広まり でニーズが高まりましたが、すでにその市場は家庭用、乗用車用などを含めて1000億円。家庭だけでも4軒に1台以上が持っているといわれています(04 年)。こうしたニーズを受け、ほかの家電商品も空気清浄機能を取り入れる例が増えています。
三洋電機はこの9月から世界初となる、空気清浄機能付きのサイクロンタイプの掃除機を発売しています。マイナスイオンを利用し、ほこりを電気的に融合させ て吸い込みやすくするほか、特殊フィルターで0.3マイクロメーター以上の埃を99%以上キャッチ、さらにホースを抜いて空気清浄モードで10分間運転す るだけで約15畳の空気清浄機として使えるといいます。
空気に対する関心が高まった一因として、シックハウス症候群の存在があります。建築業界では、ホルムアルデヒドやトルエンなどの有害物質を含まない内装材 が開発されたり結露や湿気を抑えダニなどのアレルゲンの発生を抑制する、外張り断熱工法も広まっています。
三菱マテリアルと早稲田大学では、究極の環境負荷軽減建材「MOISS(モイス)」を開発し話題を呼びました。モイスは従来のセラミック系建材にバーミ キュライトという素材を配合し、空気中にただよう有害物質を吸着、固化させ、最終的に水と炭酸ガスにゆっくりと変換放出するとうもの。ライフサイクルの最 後には有機肥料として利用し、やがて土に戻っていくという天然リサイクル素材でもあります。
エアコンで知られるダイキン工業が5年前に行った調査では、いい空気のコストを意識する人は2割もいませんでした。ですがおいしい・いい空気のためにお金をかける人は45%以上もおり、その平均金額は約1万円と、なかなかの市場性を示していました。
人間が1日に必要とされる水の量は2リットル。これに対して空気は20kg必要とされています。水市場の広がりを考えれば、当然それ以上の市場性が期待される空気ビジネス。 桁違いの市場に広がるのでしょうか。
※参考:moiss HP http://www.moiss.jp/exmoiss/index.html
ダイキン工業リリース HP http://www.daikin.co.jp/press/2004/041207/index.html
家電watch HP http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/07/09/1019.html
ケンコーコム HP http://www.kenko.com/product/seibun/sei_751202.html
NIKKEI北海道版 HP http://www.nikkei.co.jp/hokkaido/series/ser_0000000101.html
酸素オアシス「O2ヴィーナス」HP http://www.o2venus.com/ ほか