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2008.06.02更新
 

岐路に立つ100円ショップ。原材料高を乗り切るための秘策とは−。
 

価格が100円だから「100円ショップ」。いくら原油や原材料が高騰しているからといって120円にしてしまっては「100円ショップ」の名がすたる、とばかりに各社、仕入れ値上昇の波を受けて知恵を絞り奮闘中です。「昨年末から卸各社さんから軒並み値上げ要請が増えている。これまで我慢してもらってきたが、そろそろ受け入れざるを得ないものが多くなってきた」(キャン・ドゥ)。

そんな切迫した背景もあって各社が力を入れ始めたのが「プライベートブランド(PB=自主企画)商品」の開発です。

もともとPB比率が8割以上を占める業界トップの「ダイソー」(本社:東広島市)は別格として、業界3位の「セリア」(本社:大垣市)では、現在『生活良品』の名で展開するPB商品が約2,000品目、売上高の3%を占めています。今後は、雑貨や文具を中心にアイテムを増やし、08年内に10%まで引き上げる計画です。

また、業界4位の「ワッツ」(本社:大阪市)も、現在5%程度のPB比率を3年以内に15%まで引き上げる予定です。業界2位で、PB比率が38%と比較的高い「キャン・ドゥ」(本社:東京)も売れ筋商品として安定しているものについてPB開発をさらに進めていく方針です。

実は、「ダイソー」を除いた100円ショップ各社は、これまでPB商品の開発にそれほど熱心だったわけではありません。たしかにPB商品は粗利益率が高いのは魅力ですが、売れ残った場合は自社在庫として抱えなければならないリスクがあったからです。しかし、そういった過剰在庫を回避するため、各社は POS(販売時点情報管理)システムの導入を本格化し、需要予測の精度を高め、ムダの生じない計画的発注で乗り切ろうとしています。

“安い!”という価格訴求力を最優先してきた100円ショップ業界。今後は、オリジナル商品の開発を加速させることで、他店との違いを打ち出す必要性に迫られてきているようです。

※参考:株式会社大創産業 http://www.daiso-sangyo.co.jp/
株式会社キャン・ドゥ http://www.cando-web.co.jp/
株式会社セリア http://www.seria-group.com/home.html
株式会社ワッツ http://www.watts-jp.com/
日経MJ(日経流通新聞)


外国人旅行者のニッポン観光は、「地方」が人気!
 

昨年、日本にやって来た外国人旅行者の数は、過去最高の834万9,000人。前年を約100万人も上回りました。

ところで最近、海外からの旅行者が興味を抱き訪れる場所にちょっとした変化がみられるようになりました。それは、TOKYO、KYOTOといったいわゆる定番のルートではなく、地方へと広がっている傾向がみられるのです。

福島県の06年の外国人宿泊者数は7万2,000人で過去最高でした。韓国人がほぼ半数を占めるその理由は、「ここ数年で過熱した韓国のゴルフ熱です。ゴルフ場の施設は韓国より優れ、飛行機代を考えても割安」(県の担当者)。

また、昨年、真言密教の聖地、高野山を抱える和歌山県高野町に宿泊した外国人観光客は、5年前の3倍強にあたる3万人を数えました。04年、世界遺産に登録されて注目度がアップしたしたことに加え、昨春発行のミシュラン旅行ガイドで「二つ星」の観光地として取り上げられた効果もあるようです。「これこそが探していた本当の日本だという声をよく聞く」(高野山通訳ガイドクラブ)。

他に、最近、外国人に人気の観光地は――
安藤忠雄氏設計の建物や民家を活かした作品など、アーティスティックな島として注目の香川県「直島」には、06年、韓国やアメリカなどから約2,000人が訪れました(03年にはわずか800人)。

大分県の「別府」は、なんといっても約2,800の源泉数を誇る日本有数の温泉郷と整備されたゴルフ場の数々。02年に14万人だった外国人観光客が、06年にはなんと21万人にふくれあがりました。

「立山黒部アルペンルート」には、雪が珍しいアジア圏からの観光客を中心に、高さ20mに及ぶ雪の壁の道が人気です。02年の2万人が、昨年は11万5,000人に増加しました。

ちょっと変わり種の人気スポットとしては、東京都でも、いわゆる高層ビルが林立する都心ではなく、ほど近いところで豊かな自然が満喫できる「高尾山」。昨年、11月のある一日の調査では、約1,000人もの外国人が訪れました。ミシュラン旅行ガイドで「三つ星」に認定されたことも見逃せません。

昨年、訪日した国別人数では、韓国・台湾・中国と、上位を近隣の国々が占めていますが、一方で近年オーストラリアからの旅行者の伸びが著しく、07年は前年比で14%増でした。自国が夏のスキー愛好家にとって、北海道、長野、岩手など日本は格好の観光スポットとなるからです。

どこに行っても大差のない都会より、古き良き日本の文化が感じられるご当地ならではの魅力に、外国人も気付き始めたのかもしれません。

※参考:朝日新聞
日経MJ(日経流通新聞)


小さな野菜の大きな市場――ミニ野菜ブーム
 

スーパーの野菜コーナーなどでお気付きかと思います。

丈が普通の半分ほどのチンゲンサイ、500g前後しかないカボチャ(普通は約2kg)、大玉の4分の1程度のミニ白菜、直径1cmほどのトマト、甘いカブ、サラダ用のサボテン……いま、品種開発の技術力が世界一といわれる日本が生み出したミニ野菜が注目されています。

簡単に「品種開発」と言いますが、一つの新たな野菜の誕生まで、およそ10年以上もの歳月がかかります。病気に強い、味がいい、といったさまざまな“親の個性”から選別してかけ合わせていくわけですが、交配種が安定した特徴を持続し、9割以上が新種として発芽するまでに約10年。そして、その品種が市場に定着するには、さらに数年を要します。

ミニ野菜の人気のワケ、それは少子高齢社会を迎え、[生産農家―消費者―流通業者]の三者いずれもがミニ野菜にメリットを感じているからです。

[生産者サイドのメリット]農家の高齢化が進み、57%が65歳以上という現実。さらに、安価な輸入野菜の増加に伴い、畑の作付面積が減少傾向にあります。ちなみに1969年度まで100%だった野菜の自給率は、2006年には79%にまで低下したというショッキングなデータもあります。そんな状況のもと登場したミニ野菜は、生育が早いため、収穫までの期間が短く、なんといっても小ぶりで軽いので農作業がラクなことが大きな利点となっています。

[消費者サイドのメリット]世帯の少人数化のため、まるまる1個は食べ切れません。さらに、カットされラップで包まれた状態だと切り口は傷みやすく、断面を取り除いて調理しなければいけないことも少なくありません。食べ切りサイズのミニ野菜なら保存にも調理にもロスはなくなります。

[流通業者サイドのメリット]カット&ラップの手間が省けるだけでなく、ミニサイズのおかげで限られた売場スペースに、より多彩な野菜を並べることができるという省スペース効果もあります。

中国製冷凍ギョーザ中毒事件、賞味期限や産地の偽装…ミニ野菜は、そんな「食」への不安を追い風に、“買う”ばかりでなく“作る”ことへのニーズも高まっています。家庭菜園向けの小型野菜の種の売り上げが急増しているのです。従来の野菜の品種より、プランターなどの浅い土でも育てやすいのが魅力です。

1968年をピークに、野菜を食べなくなった日本人。一人当たりの消費量は、韓国や中国のたった半分ほどです。ミニ野菜のブームは、まだまだ私たちの食生活に大きく“育つ”余地がありそうです。

※参考:日経トレンディ
朝日新聞「be」
農林水産省 http://www.maff.go.jp/