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2012.05.02更新
 

顧客の単位は、「おひとり様」から「3名様」へ。
 

積極的にお酒を飲もうとしない、クルマもそれほど欲しいと思わない、恋人もめんどうくさいからつくらない、海外になんか行きたくない…という近頃の若者の特性に、もう一つ、顕著な傾向が追加されそうです。それは、“3人”という人間関係の単位です。ひとりでは寂しいし、2人なら緊張して気を遣う、かといって大勢でゾロゾロは論外。3人ぐらいなら、適度ににぎやかで孤独感も感じないしちょうどいい。同性3人組に限らず、異性を交えての“ドリカム”タイプの3人行動も珍しくありません。

そんな彼らのライフスタイルは、消費の現場にも変化をもたらしています。

例えば飲食店。これまでは、グループの集団か、カップルの2人か、ここ数年ブームとなっている“おひとり様”というのが迎える側の基本単位でした。“3人”というのは、どちらかというと中途半端で歓迎されざる単位だったかもしれませんが、このところ迎える側に“3名様”対応が広がり始めています。

ある居酒屋では、来店客数に占める3人組の割合が5割近くまでに達し、3人客をターゲットにした宴会プランを導入したところ、好評で売上げアップに貢献。

また、「プリンスホテル」では、これまで“3名様”はツインルームに補助ベッドで対応していましたが、新たに3人利用のための客室“トリプルルーム”を設けて対応。繁忙期には、3人部屋から埋まっていくほどの人気とか。

「ホリデイスポーツクラブ」には、3人で一緒に入会すると割安になる“グループ会員”制度があります。2人で入会する“ペア会員”の月会費が1人8,400円なのに対し、“グループ会員”は7,350円とおトク。

1対1で相手と正面から向き合うのが苦手で、互いにちょっと横を向いた角度で接することの心地良さ。各人の緊張感がほどよく分散された新しい“三角関係”。この「3名様」の持つ一種の“空気感”は、顧客のつなぎとめや客数の底上げなど、様々な業態への活用が期待できそうです。

※参考:
プリンスホテル      http://www.princehotels.co.jp/
ホリデイスポーツクラブ  http://www.holiday-sc.jp/
日経MJ(2012年2月22日付)


近頃の「ヨーグルト」は、“菌”で選ばれています。
 

2011年度のヨーグルト市場は、震災の影響があったにもかかわらず、出荷ベースで4%増と、3年連続の成長となりました。その成長を押し上げたのが、いま注目の「機能性ヨーグルト」と呼ばれる機能訴求タイプのヨーグルトです。

主として乳酸菌で牛乳を発酵させてつくられるヨーグルトですが、乳酸菌には非常に多くの種類があります。近年、相次いで乳酸菌が持つ“個性”が解明され始め、効果についての研究が進み、「機能性ヨーグルト」というカテゴリーが一般的に普及しました。含まれている菌によって得意とする分野が異なり、ターゲットや目的ごとにそれぞれが持ち味を発揮しています。

免疫力を高め、インフルエンザの予防に効果的な乳酸菌を含んでいると評判になったのが、「明治ヨーグルト R-1」。ウイルスに感染した悪い細胞を攻撃するという頼もしい菌の正体は“1073R-1”という乳酸菌。今年1月、テレビ番組で紹介されると販売数量が爆発的に伸び、スーパー店頭で品薄状態を招いたため、一時期、主力の「プロビオヨーグルトLG21」など5品目の販売を休止。「R-1」一本の生産絞り込み体制で対応したほどです。

“現代日本人のおなかに”をアピールポイントとしたヨーグルトが、雪印メグミルクの「ナチュレ恵megumi」シリーズです。2つの善玉乳酸菌、“ガゼリ菌SP株”と“ビフィズス菌SP株”を配合。特にガゼリ菌は、生きて届くだけでなく、腸内に長くとどまる乳酸菌として整腸作用や内蔵脂肪・皮下脂肪の減少に効果的と注目されています。

ビフィズス菌“BE80”が腸の働きを活発にし、便秘の改善、美肌効果が期待できるというヨーグルトが「ダノンビオ」。また、昨年9月に発売された「ダノン デンシア」は、骨密度の低下を抑えるための一日に必要なカルシウムの半分と、一日分のビタミンDが摂取できるという、ヨーグルトとして初めてのコンセプトを打ち出して女性需要の掘り起こしに成功しました。

その他、抗菌・抗酸化作用のある“ラクトフェリン”配合の「ラクトフェリンヨーグルト」(森永乳業)、胃ガンの原因ともなるピロリ菌を抑制する“LG21乳酸菌”配合の「プロビオヨーグルトLG21」(明治)、大腸ガンの予防や花粉症などのアレルギー症を緩和する“ビフィズス菌BB536”配合の「ビヒダス」(森永乳業)、など。

どの“菌”の特性が自分の身体にぴったりくるか----目安としては、一日200gずつ1週間〜10日間ほど食べ続けてみて、「なんか良さそう」と感じたら、そのヨーグルトと相性がいいということになります。

※参考:
明治     http://www.meiji.co.jp/
雪印メグミルク   http://www.meg-snow.com/
ダノンジャパン   http://www.danone.co.jp/
森永乳業   http://www.morinagamilk.co.jp/
日経MJ(2012年2月17日付/同2月20日付)
日経産業新聞(2012年3月14日付)


この懐かしさが新しい。食品の「復刻版」、続々と再デビュー。
 

1985年に発売されるや、キャラクターシール目当てに行列ができ、社会現象化するほどの爆発的なヒットとなったロッテの「ビックリマンチョコ」が、2012年、「ビックリマン伝説」となって帰って来ました(2月東日本先行発売、4月全国発売)。シール裏面の2次元コードを携帯電話で読み取ってソーシャルゲームに参加できるようにするなど、当時は単にシールを集めるのがメインだった遊び方が進化しての復活です。ターゲットはもちろん、かつての小学生で、30歳前後の男性、と明確です。

1892年に発売された初めてのアサヒブランドビールが「初号アサヒビール復刻版」として昨年発売されました。味、パッケージデザインとも当時のオリジナルが忠実に再現されています。

不二家は、発売50周年を迎えたチョコレート「ルック」の「復刻版ルック(ア・ラ・モード)」が今年1月に登場。パッケージは1962年発売当時のデザインを再現。中味も、バナナ・ストロベリー・キャラメル・コーヒーと当時の組み合わせのまま。

ロッテの板ガムも復活です。1963年から1990年まで発売されていた「コーヒーガム」と、1954年から1971年まで発売されていた「スペアミントガム」が今年登場。

日清食品の「カップヌードル」発売40周年を記念してネットで実施された“歴代カップヌードル復活総選挙”でトップだった「カップヌードル 天そば」が1月、数量限定で復刻発売されました。カップヌードル唯一の和風タイプで、73品の中から堂々の1位に選ばれました。

1970年に登場した500ml紙パックタイプの「雪印コーヒー牛乳」も、当時の風味で今年1月、再登場しました。

ネスレ日本は、過去に発売された「キットカット」の中から人気No.1フレーバーを決める“キットカット復活総選挙”を実施。1位に選ばれた“オレンジ”を「キットカット復活オレンジ」として発売しました。

他にも、1960年当時の懐かしのパッケージデザインで復活した「グリコ ワンタッチカレー復刻版」や1987年当時の「カール バターしょうゆあじ 復刻版」など。食品以外では、今夏、三菱自動車が12年ぶりに「ミラージュ」の復活、日産が高級セダン「シーマ」をハイブリッド車として復活させる予定です。

メガヒット商品が生まれにくい今、意地悪い見方をするなら、コストをかけずにある程度の販売予測が立つ「復刻版」は、メーカー側の“苦肉の策”と言えなくもありません。

当時を知る人たちにとってはノスタルジー、知らない若者たちにとってはレトロなパッケージがオシャレ! OLD NEWの復刻版ブームの背景には、売る側にも、買う側にも“安心”が裏打ちされているようです。

※参考:
ロッテ      http://www.lotte.co.jp/
アサヒビール   http://www.asahibeer.co.jp/
不二家      http://www.fujiya-peko.co.jp/
日清食品     http://www.nissinfoods.co.jp/
雪印メグミルク  http://www.meg-snow.com/
ネスレ日本    http://www.nestle.co.jp/
日経産業新聞(2012年2月10日付)


 
 
 
 
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