新ゴボウのシーズンです。ユーラシア大陸北部が原産だと言われるゴボウははるか昔、平安時代に「薬草」として中国から渡ってきました。しかし平安中期の書物に献立としてゴボウの記述が見られることから、日本人は最初から「野菜」として食べていたようです。この状況は現代でもあまり変わらず、世界を見渡しても野菜として食べているのは日本人だけ。日本向けにゴボウを生産している台湾や中国で、最近になって食用にされている程度です。欧米人は「日本人は木の根っこを食べている!」と大変驚くという話もあるほど、ゴボウはマイナーな野菜なのです。
意外にも栄養的にはすぐれており、食物繊維が豊富。高脂血症や糖尿病の予防が期待できるほか、腸内環境の改善にも役立つのだとか。ゴボウを食べない世界の人々はもったいない気がしますね。
さて、おもしろいのは、日本の東と西で異なるゴボウの長さ。短いゴボウを見慣れている関西の人は関東の長いゴボウを見て驚くそうです。これは土質と土の深さがかかわっているそう。また、ゴボウは土中にしっかり根を張って抜くのが大変なことから、一気に何人も抜き去る「ゴボウ抜き」という言葉が生まれました。
売場には「泥つき」と「洗い」の2種類が置いてあることが多いのですが、乾燥しやすいゴボウは鮮度や風味が落ちやすいので、できれば泥つきがおすすめです。買ってきたら新聞紙に包んで風通しのよいところに保存しましょう。ゴボウの香りや旨みは皮に含まれているので、皮は包丁の背で薄くこそげる程度に。やわらかく、香り高い新ゴボウの歯ざわりをじっくり噛みしめたいものです。
※参考:独立行政法人農畜産業振興機構 http://alic.lin.go.jp/vegetable/
北海道農業情報ネットワークシステム(Hao) http://www.agri.pref.hokkaido.jp/
食材事典 http://www2.odn.ne.jp/shokuzai/oishii.htm
お天気もよく、連休などで外出の機会が多い5月は、1年でもっとも紫外線の強い時期でもあります。紫外線が肌に及ぼす影響はすでに多くの方がご存じでしょう、肌の老化を早め、シワやシミなどの原因になることがわかっています。
紫外線は、波長の違いによってA波・B波・C波に分類されます。A波の「UV-A」は肌の奥深くまで届き、シワやたるみなど肌の老化の原因に。夏や晴れの日だけでなく、いつも降り注いでいるので油断大敵です。そしてB波の「UV-B」は肌の表皮に強く作用し、炎症を起こしたり、メラニン色素を増加させシミ・そばかすのもとになります。UV-Bは紫外線の中でわずか10%にも満たないのですが、手強いのです。ちなみに「UV-C」はオゾン層で吸収され、地上には到達しません。
そんな「強敵」に立ち向かうのが、UV化粧品。1992年日本化粧品連合会が基準を定め、UV-Aを防ぐ効果の目安として「PA」、同じくUV-Bの目安を「SPF」としました。PAはPA+、PA++、PA+++の3段階に分かれ、+が多くなるにつれて効果が高くなります。SPFについては、2〜50 +までの数値があり、数字が大きくなれば効果がのぞめます。
ただ、いつも効果の高いものを使えばよいのか、というとそうではありません。のびの良さや使用感なども異なるので、シーンによって上手に使い分けるのがおすすめです。例えば買い物など日常生活ならSPF10〜20、PA+程度、屋外のスポーツやレジャーならSPF10〜30、PA++、海や山、炎天下ならSPF30〜40、PA+++、海外旅行や紫外線に敏感な人はそれ以上、というのが目安です。
UV化粧品を重ねるのも効果がありますが、この場合、単純に数値を足し算した効果ではなく、より高まるくらいの意識で。自分に合ったUVケア製品を上手に選んで活用していきましょう。
※参考:株式会社資生堂 http://www.shiseido.co.jp/
アットコスメ http://www.cosme.net/
株式会社カネボウ化粧品 http://www.kanebo-cosmetics.co.jp/
東京都福祉保健局 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/