梅雨を代表するキャラクターといえば「かたつむり」。紫陽花の葉の上でしっとりと雨にぬれながらたたずむ姿は、梅雨ならではの情景です。このコラムではそんなかたつむりの話題3つをお届けしましょう。
「かたつむり」とは「陸に住む巻貝」の一般的な呼称で、日本では800種類ほどのかたつむりが発見されています。世界のかたつむりのほとんどが湿度の高い地域に住んでいますが、なかには砂漠に生きる種もあり、黄色や何色ものストライプなど、カラフルな背中の貝を持つ仲間もいます。
グルメな方やワイン好きにとってのかたつむりは「食材」でしょうか。意外にも古くから食用になっていたようで、ローマ帝国には食べごろになるまでかたつむりを育てる飼育場まであったということです。現代を代表する食用かたつむりといえばエスカルゴ。フランス・ブルゴーニュ地方の郷土料理で、シーズンになると「エスカルゴ狩り」をして調理する人も少なくないそうです。最高級とされるのは「エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ」という種類のかたつむりで、世界で初めてこのかたつむりの養殖に成功したのは日本の企業なのだそうです、驚きですね。
さて、最後の話題です。かたつむりが今、美容界で注目されているのをご存じですか? ブームの到来は韓国から。かたつむりの加工に関わる人たちの手がきれいなことに注目し、研究を重ねたところ、あのネバネバに美肌効果があることが判明したそうです。その後、医薬品や化粧品に加工され数々の「かたつむりコスメ」に。日本でもテレビや雑誌で取り上げられ、ヒットしています。
生き物としてのかたつむりは最近めっきり姿を見ることも少なくなってしまいましたが、食用に美容にと活躍していたのですね。
※参考:
東京大学 大学院理学系研究科・理学部 http://www.s.u-tokyo.ac.jp/
かたつむりの館 http://www006.upp.so-net.ne.jp/maimai/
ブルゴーニュの日々 http://www.bourgognissimo.com/Bourgogne/
三重エスカルゴ開発研究所 http://www.mie-escargots.com/
美レンジャー http://www.biranger.jp/
今の季節なら若鮎や紫陽花、水ようかん、京都では水無月・・。四季折々の情緒においしさが加わり、目と舌で堪能できるのが和菓子の魅力でしょう。
さて、なぜ今月和菓子の話なのかといいますと、6月16日は「和菓子の日」だから。時は西暦848年・平安時代、疫病が蔓延している世を憂えた仁明天皇がご神託をもとに、6月16日に餅やお菓子を神前に供えて疫病除けと健康招福を祈り、元号を「嘉祥(かしょう)」に改めたところ疫病がおさまったという古例にちなんでいるのです。
ところで和菓子とひとくちにいってもその種類はさまざま。おなじみの和菓子の名前にも、ユニークな由来がいっぱいつまっています。例えば「きんつば」は、現代は四角いものが普通ですが、大阪で生まれた時は刀の鍔のように丸い形をしていていて「銀鍔」の名前で売られていました。ほかにも「大福」は腹持ちがよいことから「腹太餅(はらぶともち)」と呼ばれていたという説や、名づけ親は藤原定家の歌という風雅な由来を持つ「もなか」など、名前の一つひとつに歴史を感じさせてくれます。
季節感いっぱいの繊細な煉りきりをはじめ、お食い初めの紅白まんじゅうや七五三の千歳飴、ひなあられや柏餅など、和菓子はわたしたちの暮らしや人生の節目に欠かせない存在です。何よりも和菓子のやさしい甘さを楽しむひとときを大切にしたいものですね。
※参考:
全国和菓子協会 http://www.wagashi.or.jp/
大阪府生菓子協会 http://www.wagashi-osaka.or.jp/
京都の和菓子☆ドットコム http://www.wagashi-osaka.or.jp/
よりいっそうの節電を心がけたいこの夏。消費電力の大きい家電といえば、エアコンや冷蔵庫、電子レンジなどが真っ先に思い浮かびますが、毎日使う照明類も例外ではありません。この夏はLED電球に替えるよい機会、そこでLED電球の基礎をご紹介しましょう。
LEDは発光ダイオードとも呼ばれ、基本的な原理は1907年に発見されていました。1960年代に赤色と黄緑色、70年代に黄色の開発に成功していますが、光で白をつくるための青色LEDの開発に成功したのはずっと後の1993年のこと。日本の科学者による開発成功のニュースは大きく取り上げられたこともあり、記憶に残っている方も多いことでしょう。
LEDは、第1世代のガス灯に始まり、白熱灯、蛍光灯に続く第4世代のあかりとして今、大きな期待を背負っています。LEDの長所は数多くありますが、まずは消費電力が少ないことでしょう。同じ明るさの白熱灯と比べてみると約8割も消費電力が少ないとされ、あるメーカーの試算によれば、白熱電球40形を使った場合の1年間の電気代は約1600円。対してLED40形相当では約300円とおよそ5分の1ですむそうです。また、白熱灯や蛍光灯に比べて寿命が長いために買い替えコストを抑えられるほか、吹き抜けや階段など、取り替えが大変な空間にも最適です。さらに調光器対応タイプや蛍光管タイプ、口金のサイズ、白色と電球色など商品ラインナップも豊富になってきました。気になる価格も、出始めのころに比べてリーズナブルになりつつあります。
白熱灯や蛍光灯の明るさを表す単位は「型」ですが、LEDは「lm(ルーメン)」です。数字を見ても明るさの程度が想像できないので、購入する際は何ワット相当の明るさがあるのか確認した方がよいでしょう。
また、LEDは白熱灯や蛍光灯と比較すると暗いと言われます。これは「輝度」という、人の目が感じる明るさを表す数字が高いためで、たとえば信号や携帯電話の画面など直接その光源を見る時は明るく感じられますが、他のものを照らすのはまだまだ苦手なためです。一度に家の照明を全部LEDに替えるのではなく、トイレなど小さなスペースから試していくと失敗がないでしょう。
※参考:
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 http://www.nedo.go.jp/
パナソニック株式会社 http://panasonic.co.jp/index3.html
パナソニック電工株式会社 http://panasonic.co.jp/pew/
東芝ライテック株式会社 http://www.tlt.co.jp/tlt/
シャープ株式会社 http://www.sharp.co.jp/