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2011.06.03更新
 

使いやすさと安全機能が“成長”しています、「子供向けケータイ」。
 

内閣府の調査によると、子供の携帯電話の所有率は、小学生が約21%、中学生が約50%、高校生になると約97%という結果が出ました。持ち始める時期も、以前は高校生からが主でしたが、やがて中学生になり、そして現在では小学生からが全体の約44%と一番多くなりました。

特に小学生のお子さんを持つ親としては、持たせる時期が悩ましいところ。防犯目的や親子間での連絡手段としては持たせたいが、有害サイトやいたずらメールが心配、と持たせることに一抹の不安を抱いている親も少なくありません。

そこで携帯電話各社では、きめ細かく工夫を凝らした“安心・安全”な簡易端末の実現に注力しています。

昨年発売されたKDDI(au)の「mamorino(マモリーノ)」がこの春「mamorino 2」と進化してお目見えしました。通話とメール(共に、事前設定した相手10件までの発着信)と居場所情報のGPSに機能を限定。サイト接続、カメラ、ゲーム機能は無しの割り切りケータイです。最大の特徴は、緊急時に端末上部のストラップを引くと大音量の防犯ブザーが鳴り響き、即座に「ココセコム現場急行サービス」に自動通知。通報を受けたセコムは、ただちに本人と保護者へ連絡し、要請があれば緊急対処員が現場へ向かうという、端末と警備会社との強力な連携システムです。サービス自体の加入料金や月額料金は無料ですが、対処員が駆けつけた場合は有料となります。

ソフトバンクから今春発売された新機種「みまもりケータイ」は、なんと操作ボタンが1個だけという超シンプルケータイです。本体中央に配されたこの大きなボタンは、防犯ブザー。これを押すだけで、事前登録した保護者につながり、GPSによる位置情報がメールで届く仕組みです。

「マモリーノ」「みまもりケータイ」共に、「日本PTA全国協議会」の推薦商品、および「全国子ども会連合会」の推奨商品に認定されました。

一方で、子供扱いされるのを嫌って(?)、オトナと同じ端末を使いたがるお子さんもいるようです。そのため、一般の端末を使って機能の一部を制限できる仕組みを搭載する動きも進んでいます。

ドコモでは、iモードやメール、カメラ、ワンセグなど、我が子に使ってほしくない機能をロックすることができる「親子モード」を用意。子供本人用のパスワードとは別に、保護者用の暗証番号で設定でき、子供が勝手にロック解除できない仕組みです。KDDIの「ティーンズモード」も、通話やメールの発着信は事前登録された相手のみ。ドコモ同様、保護者が設定し、子供本人は設定解除ができません。

2006年に登場した「子供向け携帯電話」-----現在、ドコモ「キッズケータイ」、KDDI「安心ジュニアケータイ」、ソフトバンク「コドモバイル」などをメインブランドとして、各社“安全機能”に独自色を織り込みながら展開中です。まさに、どこかのキャッチフレーズではないですが、“親の安心と子供の安全をサポートする”ツールとして、今後いっそうの需要が見込まれそうです。               

参考:
KDDI      http://www.au.kddi.com/
ソフトバンク  http://www.softbankmobile.co.jp/
NTTドコモ   http://www.nttdocomo.co.jp/
内閣府     http://www.cao.go.jp/
日経産業新聞(2011年3月9日付)


美と健康は隣り合わせ。化粧品メーカーの「健康食品」に注目。
 

このところマイナス傾向が続いていた「健康食品」市場も、2010年の市場規模は約1兆7,800億円と、微増ながらも2004年以来のプラス成長に転じました。なかでもアンチエイジング関連商品の伸びは顕著で、美肌効果や骨・関節サポートに加え、生活習慣病予防、ホルモンバランスの改善など、“健康美容食品”ともいえるさまざまな商品が登場しています。

これまで食品や薬品メーカーの独壇場だった「健康食品」市場に、化粧品大手が相次いで参入。スキンケアなどで培った美容のノウハウと化粧品メーカーならではの武器である“美イメージ”を最大限に活かした商品づくりで、化粧品の顧客をそのまま食品へ取り込もうとしています。

資生堂は、「インアンドオン」「ザ・コラーゲン」といった美容アップ成分配合のシリーズや「綺麗のススメ」のような美容バランス飲料など、以前から“美容サポート商品”という位置付けで健康食品には積極的です。なかでも、青汁ブランド「長命草(ちょうめいそう)」が人気です。沖縄県・与那国島で栽培されるセリ科の植物で、古くから一日1株食べると一日長生きすると言い伝えられてきたほど鉄分やカルシウム、ポリフェノールなどの成分がバランスよく含まれた食材を使用。果汁をブレンドして飲みやすいドリンクに仕上げました。

ポーラ・オルビスホールディングスは、最高級ブランド「B.A」シリーズから、肌のハリ・うるおいといったアンチエイジング効果を体の内側からサポートする美容サプリ「B.Aザ タブレット」(60粒7,350円)と「B.Aザ リキッド」(20ml×12本 9,240円)を4月に発売しました。

カネボウからは、“キレイは夜つくられる”というコンセプトで開発されたコラーゲンドリンク「コラーゲンディープイン」を発売。3種類のアミノ酸とマカ(アブラナ科の根菜)が、夜寝ている間にハリつやのある美しさをサポートするという“ビューティタイム設計”が特徴です。

化粧品からの流れで、どうしても女性中心の顧客になりがちな化粧品メーカーの「健康食品」ですが、健康に敏感な中高齢者の増加が確実ないま、男性ユーザーの獲得が、今後の市場拡大の鍵を握っていそうです。         

※参考:
資生堂    http://www.shiseido.co.jp/
ポーラ・オルビスホールディングス  http://www.po-holdings.co.jp/
カネボウ   http://www.kanebo-cosmetics.jp
日経産業新聞(2011年3月14日付)


時代は「ビール」から「ビール風味飲料」へ。2年で、市場急拡大。
 

「ビール系飲料」(ビール、発泡酒、第三のビール)の市場縮小に歯止めがかかりません。元気なのは、デフレ下の低価格志向に乗って最も安価な「第三のビール」だけ。2010年の「ビール系飲料」全体では、6年連続で過去最低の出荷量を更新してしまいました。

しかし、そんなしぼむ一方の市場に有望な新人が現れました。「ビール風味飲料」です。どのぐらい“有望”かと言いますと、2009年に「フリー」(キリン)が発売されるや、対前年比の2倍に伸び、さらに2010年も前年比の2倍と、急速な勢いで拡大を続け、そのパワーはまだまだ成長が見込めるとして大きな期待が寄せられているのです。

ちなみに、「第三のビール」とは、“ビール風味のアルコール飲料”のことで、ビール、発泡酒に続くことから「第三」と名付けられました。酒税は発泡酒より低いため低価格で販売されています。2004年に登場した「ドラフトワン」(サッポロ)が第一号でした。

片や「ビール風味飲料」とは、“ビール風味の発泡性炭酸飲料”のことで、お酒ではありません。アルコール分がゼロ、または酒税のかからない1%未満に調整され、味や香り、のど越しをビールに似せてつくった“ビールもどき”の飲み物です。「ビールテイスト飲料」「ノンアルコールビール」などとも呼ばれます。

“新人”とはいえ生まれは意外と古く、日本では1980年に「バービカン」(宝酒造=当時)というビール風味飲料が発売されています。

それにしてもこのところの大人気に火を点けたのは、なんといっても「フリー」の出現でしょう。世界で初めてアルコール分0.00%を実現。飲酒運転の根絶に寄与する商品を、との開発思想から誕生し、ドライバーをはじめ妊産婦の支持も獲得。高速道路のPAやゴルフ場といった場所にも販路を広げて市場を一気に拡大しました。

他のビールメーカーもこれに追随。サントリーは「オールフリー」で、アルコール・カロリー・糖質と3つのゼロを世界で初めて達成。業務用取扱店を倍の6 万店に引き上げ、家庭用ではロング缶を新たに投入して商品力の底上げを図り、首位を走るキリンを猛追します。アサヒの「ダブルゼロ」もアルコールとカロリーがゼロ。また、キリンの「休む日のAlc.0.00%」は、健康成分を配合して付加価値を加えた商品です。サッポロは「プレミアムアルコールフリー」を今年3月に発売。コクや苦味を再現して、よりビールに近づけた“自信作”で攻勢をかけます。

若者や女性を中心に需要が高まっている「ビール風味飲料」市場。「ビール系飲料」の総市場規模に比べればまだ小さいですが、メーカー側にとっては酒税がかからないぶん利幅が大きく、収益面で魅力ある商品にちがいありません。夏に向け、大手4社のシェア争奪戦がますますヒートアップしそうです。

※参考:
キリンビール   http://www.kirin.co.jp/
サントリー    http://www.suntory.co.jp/
アサヒビール   http://www.asahibeer.co.jp/
サッポロビール  http://www.sapporobeer.jp/
日経産業新聞(2011年3月7日付)
日経MJ(2011年3月16日付)


 
 
 
 
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